第17章 ●甘い暴力 Erwin
フィンの口の中には
自分の出した精液が滴る。
「・・・・・・うっ・・・・」
フィンが涙を目にいっぱい
溜め込んで苦しそうにしている。
「・・・フィン、
汚いから・・・出しなさい・・・。」
エルヴィンが肩を揺らしながら気まずそうに言う。
フィン天井を見上げる。
「フィン汚いから」
フィンの喉が大きく動いてごくり。
と音を立てた。
エルヴィンが目を丸くする。
「飲んだのか・・・?」
フィンはこくり。と首を縦に動かす。
フィンはエルヴィンに目を合わせずに、
手錠の鍵を外す。
フィンがエルヴィンの胸に収まる。
エルヴィンが両手の拘束から自由になり
フィンを抱き寄せて、そっと背中を擦る。
「フィン……?」
「ぎゅってしてほしくなっちゃったぁ。」
まだフィンは酔っ払っているようだ。
フィンの口元に残った
自分の白い液をそっと拭う。
「エルヴィ・・・ン・・・
自分で・・できるよ・・・」
口元を拭かれながらフィンは嫌そうに呟いた。
フィンの目をとろんとさせている。
これは眠いのか、それとも誘っているのか……?
エルヴィンはじっとフィンを見つめる。
目を擦り始める。
フィンの性欲は収まったようだ。
無邪気にあくびまでしている。
エルヴィンはフィンの髪の毛を撫でる。
さらさらと癖になる指通りに
指先が踊る。
フィンの寝息が聞こえる。
「・・・フィン?」
返事はなく
安心した寝顔を見せる。
「・・・・・全く、困ったものだな。」
寝ている瞼にキスを落とす。