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≪進撃の巨人≫ 蒼翼の天使 

第17章 ●甘い暴力 Erwin




エルヴィンの酔いと血の気が引いていく。

身動きのできない手首、
冷たい金属の感触。

フィンに付けていた手錠が
自分の手にがっちりとハメられている。

書類仕事をする際にカバンから出して
床に置いたはずの手錠がなぜベッド
にあるのか困惑するが、
フィンが怪盗だったことを思い出す。


言い方は悪いが、手癖が悪くて当然だ。

しかも酔っ払いなら、なお納得してしまう。



しかも悪いことにベッドの柱を手錠が通っている。
体を起こすことができない。



「オイ!ナイル!!!
頼む!!!起きてくれ!!」

この状況を見られるのも相当まずいが、
情事が始まって目撃された方がまずい。


どんどん酔いが冷めて、
冷静になっていくエルヴィン。

フィンが自分のベルトに手をかけている。

なおのこと
「ナイル!!」
と叫ぶがナイルは全く起きない。


「・・・・エルヴィンだんちょー
しーーー・・・・」

フィンはエルヴィンの焦りの色の唇に人差し指を当てる。

妖しく笑うフィンの顔を見て、
焦る気持ちとは裏腹に膨らみ切ったモノがズボンを
突き破りそうになっている。

この異様な状況に期待と興奮を寄せている。


エルヴィンのベルトにフィンの手がかけられる。

カチャカチャと苦戦させながらも
フィンはズボンと下着を一緒に脱がした。


女性にこんな形でズボンを脱がされたことなんてない。

年甲斐もなく、たまらなく恥ずかしさを感じ、
エルヴィンは自分の顔が赤面していくのを堪える。


「顔、赤い。エルヴィンさん、かわいい」
とクスリをフィンは艶やかに笑う。


フィンの発言は体の血液を全身へと巡らせる。

全力疾走した後の脱力感にも似ている。


エルヴィンは射精した後の感覚に似ているものだと気づく。

射精前に言葉だけでこんな感覚に陥ったことはない。



骨抜き状態になる覚悟を決めたくなってしまう、そんなエルヴィンだった。
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