第17章 ●甘い暴力 Erwin
「・・・・よさないかっ」
エルヴィンは肩を揺らし息を荒くして
フィンにやめるように懇願する。
自制して飲んでいたとはいえ、
ブランデーの後の大量のワインに悪酔いしないはずはない。
しかも、ハイペースにフィンは
ワインを口移ししながらエルヴィンへ飲ましてくる。
「だめ。まだ飲み切ってない。」
フィンは妖しく笑みを浮かべながら、
ワインを口に含み飲ませようとしてくる。
まずい。さすがにもう飲めない。
ほぼ満タンに入っていたワインボトルを
半分まで減らしたエルヴィンだが、
もうこれ以上飲まされたら
フィンに吐いてしまいそうだ。
諦めずに、フィンはワインを口に含み
飲ませようとしてくる。
フィンはぴったりとエルヴィンに
躰をしならせ密着させ離れようとしない。
さすがに酔っぱらってる
フィンを投げるわけにはいかないからな・・・・。
エルヴィンは赤くなった顔をしめながら、
キスしようとするフィンの
口を大きく手で鬱ぐ。
そのまま抱きかかえてベッドにフィンを投げ込む。
「もう、やめなさい、水持ってくるから。」
とベッドに転げている、色っぽさを全開にだす
フィンから逃げようとする。
エルヴィンの顔を火照った顔で見上げながら、ワインをごっくんと音を立てながらフィンは飲み干した。
エルヴィンは思わずつばを飲み込む。
フィンの小さな手が腰に回される。
これはまずい。
理性がどこかに飛んでいきそうだ。
フィンの腕を施そうとするが、
背中に押し付けられた乳房の柔らかい感覚が理性を乱す。
「フィン、おとなしく」
フィンの唇がエルヴィンの言葉を塞ぐ。
エルヴィンの大きな体がゆっくりとベッドに押し倒され深く沈む。
エルヴィンはもう潔く理性を手放した。
フィンの白くきらきら光る
髪の毛をかきあげながら
舌を出し入れ、火照った口の中を貪るようにキスをする。
歯がかちかちと鳴りながらも唇をただ貪り合った。
エルヴィンの両手をフィン小さな手がゆっくりと
頭の上へと誘導していく。
フィンの動きに
エルヴィンが不思議に思い目を開けると
ガチャリ。
頭上で鳴った金属音
手首に冷たい感触を感じる。