第16章 友人と乾杯
「はい」
と言いながらフィンはドアを開けた。
「やぁ。」
と現れたのはナイルだった。
「あ、ナイルさん。
どうしました??」
と尋ねる。
「これからエルヴィンの
部屋に行こうと思ってな。」
もう今日は仕事を終わりだ。
とナイルが酒瓶をフィンに見せた。
「喜んでご一緒します。」
フィンはナイルに笑いかける。
「さぁ行こう。」
と案内されエルヴィンの部屋に着く。
「おい、エルヴィン入るぞ」
とドアを叩き、すぐに部屋に入る。
エルヴィンが机に座り書類を眺めている。
「なんだ、ナイル。」
エルヴィンが書類から
目を離さず呟いた。
「お邪魔みたいですね・・・」
フィンの声にすぐエルヴィンが顔を上げる。
「エルヴィン、お前そんなにあからさまに。」
とナイルが目を丸くする。
「フィンも来てたのか。」
エルヴィンが嬉しそうな顔をする。
「出直した方がよさそうだな。」
とナイルがフィンに目配せして
酒を片手にチラつかせ
部屋を出ようと歩きはじめる。
「・・・・・飲むならここで頼む。
見られて困る書類ではないからな。」
とエルヴィンがナイルを引き留めるように話す。
「じゃあ俺らは先に。」
ソファーに向かい合って座った。