第14章 甘い朝はいかが?
ティーカップとティーポット、
紅茶の袋が綺麗にピシッと整列している。
リヴァイのきっちりとした几帳面な面を見て
フィンが頬を緩ませる。
お湯を沸かして、
トプトプと音立てながら
ティーポットにお湯を入れていく。
ルフナの茶葉を入れていく。
ほわん。
と紅茶の甘い香りが
広い部屋に充満していく。
ルフナの匂いでリヴァイと初めて出逢った時のこと、再会を果たしたこと、今こうして同じ部屋にいること、フィンは幸せを感じつつ、複雑な心を持ち合わせていた。
フィンは悩ましい表情をしながらベッドで子供のように寝るリヴァイの横顔に優しい笑みをこぼした。
紅茶を淹れたら起こしてあげよう。
そう考えながらティーポットにじんわりと広がる彩を眺めた。
穏やかな時間を噛み締めながら、やはり昨日のことが脳裏にチラつく。
リヴァイの熱い吐息自分に向けられたまなざし、
悪戯なクラバットの余韻はフィンの手首を薄い跡を残した。
夢ではなく現実味を感じさせる。
今までに感じたことの無い快感のなかでの絶頂は、フィンの性を完全に花開いた。
私はまたきっとリヴァイを求めてしまう……
想像しただけで躰は熱くなり心臓の鼓動は早くなる。
そして、躰の奥はくすぐったく疼いた。
フィンはティーカップに紅茶を注ごうとした時
背後から抱きしめられた。
「…………ッ!?」