第11章 二人からのお誘い
話を聞いていたハンジが
きらきらと目を輝かせる。
「フィンもリヴァイみたいに
バカ強いってこと??」
リヴァイがめんどくさそうに
ハンジを見つめる。
「・・・・メガネ。
誰がバカ強い、だと?」
ハンジはフィンに目を向けて
「最高に滾るじゃないかぁ」
と恍惚とした表情を浮かべるハンジ。
「分隊長、ちょっと抑えてください。
目がイッてますよ。」
モブリットがハンジの肩に手を置いた。
「君たちにどうやら
同じような”力”があるようだな。
ますます憲兵団に
フィンをやるわけにはいかないな。」
とエルヴィンが興味深そうにする。
そこでなんだけどさ、
「フィンが憲兵団を黙らす方法について
提案があるんだけど」
とハンジのメガネがあやしく冷たく光った。
「ノイン・フレイバンに
すべて罪をかぶってもらおう。」
「そんなッ・・・ノイン一人に
罪をかぶせるなんて・・・・。」
フィンは悔しそうに呟き
ハンジに目を細めた。
「・・・・まず、謎の男たちの話は
憲兵団に話さない方がいい。
証拠もなく胡散臭い話だからね。
唯一手元に残った物証は
このノートだけだ。」
ハンジは”ノインのノート”を片手に話す。
「我々、調査兵団にフィンがノートを持ってきた。
そして我々の調査を待たずに
兵服を盗み、フィンが一人
地下街に潜入してしまった。
ノインが一人で、ゴロツキと
シャコールの殺害するのを目撃する。
フィンの怪我はシャコールをかばい、
出来たものとした方がいいだろう。」
「ふむ・・・・確かに。
一番自然でかつ、
憲兵団が納得しそうな話だ。
ノインが家を燃やしたのも
証拠隠滅のためとして
処理できるだろう。」
フィンは黙って唇を噛みしめる。