第2章 淹れたての紅茶
フィンは目をぱちくりさせながら
「え、ノイン?
こんなところで何してるの?」
ノインの顔を見たら火照った顔が自然に冷めていく。
「いや。ずいぶん楽しそうにしてたから。」
とノインはむすっとしながら不機嫌に呟いた。
いつから見られてたんだろう・・・。
いつもノインは私が男性と話すとものすごく不機嫌になる。
フィンはノインの顔をを眺めて
あぁ。物凄い怒ってると思い深いため息をついた。
店内からリヴァイとハンジが順々に出てきた。
ハンジが腕組しているノインの姿を見るなり
「あぁ。お邪魔のようだね。
私たちはこれで失礼するよ。
紅茶ごちそうさま。ありがとう!」
やるじゃないか!とでも言いたそうな顔している
ハンジに肩を小突かれた。
絶対にハンジは誤解している。
この誤解は解いておきたいとおもい
フィンは口を開く。
「ハンジさん!
この人は私の兄ですよ!!」
と思った以上の声量で叫んでしまった。
ハンジが拍子抜けした顔で
「えぇ?そうなの?
てっきり・」
と喋るハンジの言葉をさえぎって
「だから違います!」
と少しだけ頬を膨らませる。
「二人全然似てないから~」
ははっと笑うハンジ。
リヴァイの顔色が気になった。
ハンジの横からちらっとのぞき込むと、
リヴァイは退屈そうな顔をして、
腕組みをして壁にもたれかかっている。
目が変わった。
人を蔑むように冷たく、攻撃的な視線になっている。
もちろん視線の先には、ノイン。
こちらも睨んでいる。
第一兵士4000人分の男となんで睨み合ってるのか
とフィン吹き出してしまう。
「お客さんに失礼だよ!
せっかくたくさん買ってくれたのに、失礼な態度をとるのやめて!」
と笑いながらノインの肩を叩いた。
リヴァイが笑うフィンをみながら
「・・・また来る。」
と一言。
そしてハンジを置いて人ごみに消えていった。
フィンに手を振りながらハンジもリヴァイの後を追いかけて遠くに行った。
二人の姿をぼんやりと眺めていた。
突撃、フィンは腕を掴まれて、店内に引きずり込まれた。