第11章 二人からのお誘い
リヴァイが無言でフィンの腕をつかむ。
「来い。」
威圧感が放たれていてフィンは何も言えずに
ただ部屋の奥へと誘導された。
たどり着いた先はシャワールームだった。
「・・・・くせぇし汚ねぇから入れ。」
フィンはリヴァイの
放たれた言葉にショックを隠せない。
「・・・・・はい。」
泣きそうな声を出す。
確かに臭いけど・・・
言い方が酷すぎるとフィンは思った。
「私が脱がしてあげよう。」
とエルヴィンが後ろから声をかけてきた。
「いや・・・・だいじょうぶです!!!」
フィンが声を大きく話す。
遠慮しないで
と笑いながらからかってくるエルヴィン。
「シャワー浴びます!!
二人とも出て言ってください!!」
フィンは二人を追い出そうとする。
エルヴィンはクスリと笑う。
リヴァイはちッ。と舌打ちする。
二人をシャワールームから追い出した。
熱いシャワーにうっとりするフィン。
お湯が気持ちいい。
最近の起きた出来事を振り返る。
自分自身、信じられないことが続く。
悲しいこともたくさんあった。
でも今自分がここにいて、
少しだけ幸せな気になった。
シャワーを浴びながら
エルド呑んだ≪希望≫のことを思い出す。
少しだけ、今なら
前向きな気持ちになれそうだ。
少しだけ哀しみが洗い流された気がした。