第2章 季節が変えるのは
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巌勝は志津を無視し、私室に行った。巌勝の私室は女中は疎か志津も子供も出入りを禁止している。まゆとの思い出が詰まった場所の一つで、巌勝は『誰であろうが穢す事は許さない』と頑ななのだ
巌勝「お前は知らぬだろうな、私がまだお前を想っている事など…まゆ、愛してる…」
一方、何かを決心したまゆは、稽古場で打ち合いをしていた兄達に声をかけ言った
まゆ「兄上様、私は鬼殺隊に入ります。最終選別の日を教えてください」
死に場所を探すのではない。この日、まゆは生きる場所を決めたのだ
茂「まゆ、鬼殺隊はアカン。まゆが侍になるのは反対せぇへん、お前は強いから。でもなぁ鬼殺隊は人相手と違うんよ。お兄ちゃんは反対や」
隼人「兄上、まゆならやれます」
茂は反対し、やんわりとまゆの鬼殺隊行きを否定した。そこ等の侍より強いのは知ってはいるが、可愛い妹をそんな場所にやりたくはない。しかし隼人はまゆなら大丈夫だと言う
茂「隼人は黙っとりぃ、まゆは逃げたいんやろ?巌勝が自分以外の女と幸せになっとるんが嫌なんやろ。隼人、まゆの縁談どうする気や?」
まゆ「……………」
隼人「縁談は無理にという話でもありませぬ」
もうこの場所には居たくないのば事実な為、まゆは何も言い返せないでいた
そこで隼人はまゆに話を持ちかけた
隼人「呼吸というものを編み出した剣士が鬼殺隊に居てな、俺は今、影の呼吸を修得し影柱という地位にある。まゆ、お前も覚えろ。覚えたら鬼殺隊の最終選別行きを許可する。勿論、父上の説得は俺が引き受けよう」
旬「はっ?兄貴正気かよ…俺ですらまだ、修得してないんだぜ?」
竜「隼人兄貴、鬼殺隊には彼奴が…」
呼吸の修得は難しい。たがまゆなら出来ると隼人は思っていた
まゆ「はい!よろしくお願い致します!」
隼人「まゆは全集中常中が出来ているから大丈夫だろ。いつ覚えたのかは知らぬがな」
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