第20章 LOVE×中毒
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縁壱「まゆだけだ。他の女性など要らないし気にもならない。それは兄上もしかり」
まゆ「えっ…何でわかったの…?」
私がネガティブ思考を廻らせていると、思考を読んだのかと思う程の事を、縁壱さんに言われてしまった
口には出してないなのに…
縁壱「伊達に四百年もの間、お前の夫をやっておらん」
黒死牟「まゆは、私達が信じられぬか?」
違う、信じられないんじゃない…ただ怖いのよ。今の私に繋ぎ止められる術はないでしょう?身体を繋げられないのだから…
まゆ「ちがっ、自分に自信がないの…。まだ抱かれてはダメな身だから。私には二人を繋ぎ止めるものがない…」
黒死牟「言っておくが交わると云う行為は、お前が言った通り愛が有ってこそだ。昔、お前と付き合い始めた頃だったか…竜に『やれない女と付き合ってても仕方がないのではないか』などと言われたが、私は『交わいは待てば良い』と言った。考えは今でも変わらぬ!」
そんな事を竜兄さんと話してたんだね。初耳だわ…
まゆ「そ、そうなのね…ごめんなさい…」
嬉しいよぉ(泣)
縁壱「私は身体で繋ぎ止められた覚えはないが?お前を愛しても愛しても伝わらぬ想いに、何度身を焦がし眠れぬ夜を過した事か…」
如何かしてるわよね。こんなにも愛してくれてる人達に対して、私は何を言ってるんだろう
縁壱「まゆが…お前が私の最後の女であり最後の妻だ」
ドキッとして、私の肩が跳ねる。聞き覚えの有る台詞だったから
縁壱さん、四百年前にも言ってくれたね…
まゆ「疑心暗鬼になってた…何でだろうね。自分でも分からない…」
黒死牟「まゆの専属隠にでもなろうか…四六時中ずっと共に居られるように」
縁壱「私もそうしよう。まゆが望むのならば、安心出来るのならば私達は構わぬ」
だから狡いんだよ…そんなのダメって言うしかなくなるじゃない。巌勝さんには鬼を狩ってもらわなきゃ困るし、縁壱さんには屋敷に居てほしいの
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