第20章 LOVE×中毒
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美月「ぐだぐだ言ってないで色欲なんて封じられたら良いじゃん。自尊心だプライドだぁ?思春期の童貞か!いい歳して女心を汲み取れないような男が、一丁前に結婚すんな!」
目上に対して随分な言いようであるが、美月も女として思う所があるのだろう。しかし、父と伯父の言い分も勿論分からないわけではない。何せ美月も焦りに焦ってテンパっている
黒死牟「わかった、欲を封じよう。まゆを泣かせてしまったのだな私は…」
美月「遅いかも…。とある男性が『姫君が泣いてる』って、連絡受けて動き出したから今頃は…」
実際はまゆ自身、そんな事は考えてもなければ巌勝と縁壱以外は眼中にない。巌勝と縁壱も他の女など興味がないのだ。皆が暴走している状態あでり、皆が皆そろって早とちりなのである
縁壱「気が狂いそうだ…」
黒死牟「縁壱、私を殺せ…殺してくれ!!」
美月「もぉ遅いよ(泣)」
例えるならば、1ミリの切り傷で包帯をグルグル巻にする位に大袈裟である
美月が来てから数時間。3人は涙目でしょぼくれている。そこにまゆが帰宅したのだった
【SIDE RETURN】
まゆ「たらぃまぁ〜誰が姫君や!はぁーぁ…美月、気持ちは嬉しいけど、いい加減な事を言うもんじゃないわよ〜」
美月「お母さん!何で来た!?」
何で来た!?何で来たって、自分の屋敷に帰って来ただけよね!?美月の早とちりとか暴走は私似かしら…多分
黒死牟・縁壱「まゆ!!」
まゆ「巌勝さぁん縁壱さぁん♪私が悪かったわ(泣)ごめんなさい!私のだけ封印するわねっ♡」
美月「お母さんはそれで良いの?」
良いも悪いも無いわよね、私の我儘なんだから。欲に振り回されるのは未熟な私自身の責任だもの
思考が酔いのせいか沈んでいく
不味いと思った私は『酔/醒』の文珠を使った
黒死牟「まゆが望むのならば、私も縁壱も欲を封じられても構わない。だから他の男になど着いて行かないでくれ!頼むから!!」
縁壱「まゆが居てくれたら構わない。封じてくれ」
まゆ「なんで他の男とかっていう話になるのよ」
巌勝さんと縁壱さんは私に頭を下げてる。何で…誰よ、こんなに話を膨らませたのは!?
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