第20章 LOVE×中毒
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白澤は鬼灯君の金棒で、文字通り潰されている。鬼に金棒って鬼灯君にある様な言葉よね
周りが熱いからか、ちょっと頭冷えてきたわ…
まゆ「そっか…」
リリス「今日は飲みましょ!現世はまだ昼前だけど(笑)」
鬼灯「まゆさん、任務は大丈夫なんですか?」
白澤「馬鹿だなぁ〜常闇鬼は。まゆちゃんなら文珠で如何にでもなる。『酔/醒』とかね」
その後、夜の七時迄酒を飲んで解散した。私は人界の屋敷へと帰って行く。大酔っぱらい、属一般に言うヘベレケで…
【NO SIDE】
まゆが白澤とリリスに相談している現場を、顔を強張らせながら見ていた者がいた
美月「妲己さんに呼ばれて来てみれば…」
まゆと縁壱の娘、美月である。美月は相談内容を聞いて居ても立っても居られず、妲己にお礼を言って裏口から店をそっと出て行った
美月「鬼灯様!私早退します、すみません!」
鬼灯「リリスさんから連絡を頂いて、私も今から行くところです。美月さんは現世に行くのですよね」
美月「はい!でも何で鬼灯様が…」
鬼灯「姫君が泣いていると連絡を頂いたのです。行かないわけにはいかないでしょう?美月さん、行ってらっしゃい」
美月は知っている、その言葉の意味を
美月「そうですか。許可ありとうございます!では!」
とっくの昔に気が付いていた。自分の上司の好いた女性は自分の母なのだと
美月「全くもう!お母さんを取られちゃっても知らないからね」
そう呟くと美月が使い魔を呼び出した。まゆが縁壱に渡した使い魔ソルは今現在、美月が持っている。ソルに頼んで人界へと連れて行ってもらったのだ
美月が鬼灯と話をしている頃、巌勝と縁壱は…
巌勝は道場の畳の上で眉間に皺を寄せて項垂れていた。それでもきっちり正座をしている所はやはり侍故か、姿勢も正しい
黒死牟「まゆは一体何処へ……」
巌勝の顔は今にも泣きそうになっている。縁壱も同様に項垂れていた
縁壱「まゆはあちらへ帰ったのかと…」
巌勝「『実家に帰らせていただきます』というやつか!」
巌勝はピシャッと雷に打たれたかのように身体を震わせた。顔が青ざめ、覇気もない
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