第19章 番外編【MISSION義勇の心を救えっ!!】
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鱗滝「折行って、お前に相談がある。義勇の事なのだが…」
まゆ「初恋の話かしら?」
鱗滝「違う!何の話だそれは。実は選別の事でな…」
最終選別で何かあったのかしら
鱗滝「錆兎が殆どの鬼を狩って全員合格したのだが…」
まゆ「全員無事で何よりじゃない。何の問題があるのよ」
鱗滝「義勇が言うには、自分は何も出来なかったと自信を失ってしまったのだ。ワシは師として、どう声をかけてらったら良いかわからぬのだ。お前ならどうする」
まゆ「どうかしらね…一つ言えるのは、下手に自信がある者よりも、自信が無かろうが何だろうが鬼を斬れる者が生き残る。必要なのは冷静な判断だし、義勇はそれが出来るわ!実力は申し分ないのだから心配要らないと思うわよ。私はね…」
左近次は「そうか…」と言ったっきり黙り込んでしまった。沈黙が暫く続くが、私の鎹鴉の鷹男さんが呼びに来たので私は任務へと急いだ
私が狭霧山に行ってから十日後、義勇の初任務は私と一緒だった。鷹男さんに報告を受けて任務場所に行き、義勇と合流する
まゆ「義勇、今日はよろしくね!」
義勇「あぁ…」
義勇の自信問題は解決してないみたいね。っていうか悪化してない!?「あぁ…」だけだよ?階級とか、そんなのどうでも良いけど「あぁ…」は無いんじゃないかしら
まゆ「では行こう。私は今回、援護せよとの事だから援護に回るの。義勇なら大丈夫だと思うけど油断しないでね」
義勇「あぁ…」
………………冷たい!!
結果から言うと私は一切手出しをせず、鬼は義勇が倒した
鬼『お前達位の子供の肉は美味いんだよなぁー。特に女はよ!』
鬼が私に襲い掛かるが私は一歩も動かない。何でかって?動きが鈍いのよ、この鬼
義勇『水の呼吸 壱の型・水面斬り』
鬼『ぐぁー!この餓鬼ぃー!』
鬼は一瞬で灰になり消えていく
ほーらね、義勇なら出来ると思ったわよ♡
綺麗に決めたよ、この男は!
まゆ「義勇、お疲れ様♪強いし格好良かったよ!」
義勇「俺は強くなんか…」
義勇は顔を曇らせて俯いた
自信が無いどころか自分を否定してるの?あまり良くない傾向ね…自分を否定する子は、生きる事を諦めてしまうから
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