第18章 三度目の正直
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縁壱「行き場が無くなった呪が、全て産屋敷家に行ったのだな?」
まゆ「そうよ。産屋敷家には跳ね返せる程の個体が居なかった。霊能者の血筋ではないし、過去に居ても受け継がれないなんてのはザラにあるから」
上手いこと言えない自分が憎い!もっと分かりやすい言い回しあるわよね(泣)
黒死牟「まゆは呪いを解除出来ないのか?」
今の私は呪えるけど解除は出来ない。正確に言えば、この手の呪いが無理なのよ。何せ古い呪いで、呪った人物は既に生きていないから正確に追えるか如何か…
まゆ「今の私には無理ね。解除となると根本を潰さなければならないのよ。これは持続的に送られて来ている呪だから…。でも矛先を鬼舞辻無惨に変える事は出来るわ」
文珠で出来たら良いけど、文珠を使ったのって数える程しかないから、正直どこ迄出来るかはわからない。あれっ、私ってもしかして使えない子だった!?
縁壱「解除より矛先を変える方が有効であろう。鬼舞辻に効くか確証は無くとも、やってみたら良い」
黒死牟「そうだ。指を咥えて見ているだけなのは、まゆとて嫌だろう?」
そうよね、咥えるのは二人のアレだけで十分よね!!文珠と魔法陣を併せて使えば呪の矛先を変えられる
まゆ「縁壱さんが言ってるように鬼舞辻に呪の矛先を変えて効くかは何とも言えないわ。でも、それはあくまで矛先を変えただけならばね」
黒死牟「んっ?他に何かあるのか?」
縁壱「魔法陣を併用するのか」
よくご存知で♡
でも、それだけじゃないわ!
まゆ「私の呪を上乗せする」
黒死牟「しかし、鬼舞辻と繋がればまゆの所在が知れたりしないか心配だ。私は分からなかったが、鬼舞辻は絶大な力を持った人喰い鬼の始祖故にな…」
縁壱「兄上、阻害(オブストラクション)を掛けたら大丈夫かと」
縁壱さん頭良い!私そこまで考えてなかったわ…………。一ノ瀬にアホ上司って言われるのは、そういった所もあるのかしらねぇ
まゆ「縁壱さんの言う通り♪大丈夫よ、そんなヘマはしないわ!」
言ってくれなきゃ危なかったのは内緒よ?
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