第5章 回りだした歯車が鋭すぎる
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柱とは条件を満たさねば貰えない称号なのだが、下衆い事を言う輩は居る。しかしまゆは、『その度に輩を試合でブッ潰せば良い!』と考えている為に気にしてないのだ
巌勝「まゆより強い者は、あまり居らぬ故に出来る事。しかし身体を好きにして良いなどと、頼むから二度と言わないでくれ。良いな?」
まゆ「えー、身体を餌にしたらホイホイと試合に乗って来るんだもん…」
皆が見守る中、巌勝は眉間に皺を寄せ不機嫌な顔でまゆを見る。なるべく傷付けないように優しく諭すように言うが、まゆは中々納得しない
巌勝「それでも絶対その様な言葉には口にしてはいけない。まゆ、私はお前が心配でならないのだ…」
そう言って巌勝はまゆの額に自分の額をコツンと合わせた。まゆは知っている、巌勝が自分にそれをする時は本気で怒り、本気で心配している時だと…
まゆ「わっ///わかった、もうしないから許してくださーい(汗)」
巌勝「そうか…約束だぞ?」
チュッ
まゆの目尻に口付けをした巌勝は、更に耳の裏を親指でクルクルと優しく撫で回した
まゆ「あっ…///(何でだろう…ううん、わかってる。私はこの眼差しに、この手に弱い…)」
巌勝「次そのような事があったら私でも縁壱でも、誰でもよいから柱に言え。自分一人で解決しようとしない事だ」
緑野「まゆ殿が強いのは知っているし、柱の称号は当然の事だと思う。だが、それでも皆心配になる」
金次「そーやで!一人で抱える事はないんやでぇ〜仲間やでな」
まゆが心配で其々声をかけていくが縁壱だけは黙っていた
巌勝「縁壱、お前はさっきから黙っておるが何を考えているのだ(相変わらずわかりづらい奴め…)」
縁壱「いや、身体以外の餌は無いかと…」
縁壱はまゆが身体を餌にせずとも、試合にもっていける言葉を考えていたのだった。相手が乗ってこなければ試合形式にはならず、まゆの性格上、隊律違反をしてしまうかもしれないと不安になっている
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