第5章 回りだした歯車が鋭すぎる
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巌勝「なんだ…(幸せな時間を邪魔しおって…)」
縁壱「いえ、もう昼です。昼餉を食べて呼吸の練習をしましょう。まゆを起こさねば」
巌勝と縁壱は、まゆを起こしにかかるがモグモグと口を動かすだけで一向に起きる気配がない。昨晩は疲れきった身体で、あれ程飲んだので仕方がないと言えば仕方がない
まゆ「…うーアンパンマンの顔全部食べたら大分ホラー…Zzz...」
巌勝「あんぱんまん?何だそれは」
縁壱「さぁ…」
まゆが見た夢とは…
まゆ「お腹が空いて鬼が斬れないよぉ〜」
アンパンマン「さぁ僕の顔をお食べ」
まゆ「ありがとうアンパンマン!これで鬼狩りが出来るよ!いただきまーす」
アンパンマン「全部食べるなんてよっぽどお腹が空いていたんだね!満足してくれて嬉しいなぁー」
アンパンマンの声がまゆの腹の中から聴こえてきた
まゆ「(((( ;゚д゚)))アワワワワアンパンマンの顔を全部食べたら大分ホラーカタ((((꒪꒫꒪ ))))カタ」←ここで寝言発動
巌勝「まゆ、いい加減起きぬか!稽古をするぞ!」
縁壱「昼餉は鯖の味噌煮みたいだな、まゆの分まで食べてしまおう」
ガバッ
まゆ「食パンマンは顔全部食ったらどうなるんだぁぁぁ!!!!!はっ!?おはようごさりますぅ!!いやぁー久しぶりによく寝ました、鯖の味噌煮は何処ですか?」
巌勝「え…しょっ、しょくぱんまん!?さっきからまゆは何を言っておるのだ」
縁壱「ふふっ、冗談だ。そう慌てずとも鯖の味噌煮は逃げぬぞ」
夢の中のまゆ的には食パンマンも顔を全部食べたらどうなるか気になったらしいが、巌勝や縁壱には何のことやらサッパリだ
まゆの意味不明な寝言に慣れている縁壱は突っ込まないし聞かない。過去にまゆの聞いた事もない単語が出てくる不思議な夢について、縁壱は何度か聞いてはいたがまゆ自身も知らないというので聞かないのだ
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