第5章 回りだした歯車が鋭すぎる
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時刻は丑三つ時、まゆが漸く日柱邸に帰って来た。縁壱と巌勝が玄関まで迎えに出る。まゆは今日も見事に酔っぱらいである。当然というか、毎回信長の背中に背負われている
まゆ「たりゃーまー!まゆわんかえっれきましゅたらぁ(ただいま!まゆは帰って来ましたぁ)」
縁壱「信長殿、毎度すまないな」
信長「いやいや、こんな時間まですまぬな!今日は普段より酔っ払い乙だわーwwwワシも止めんかったでなぁ〜。ん?こちらの縁壱殿にそっくりな御人は?(まゆの元カレとやらか。確かに顔は酷似しておるが…)」
信長は縁壱とまゆの話の中では知っているが、あえて聞いた
縁壱「あぁ、私の双子の兄上だ」
巌勝「継国巌勝という…話には聞いている、まゆが世話になった。貴方は織田信秀殿のご子息、織田信長殿であってるだろうか」
これは、巌勝が本当に聞きたい事ではない。巌勝が本当に問いたいのは信長がまゆを如何思っているかだった。しかし、それは幾分不躾な事と思ったのか、この場では流石に言わなかった
まゆ「アハハハハッ( ゚∀゚)世界は私の為にある!!」
信長「いかにもその織田信長だがね〜貴殿が縁壱殿の兄上か。縁壱殿から話に聞いていた。1度お会いしたかった!(顔はソックリだが縁壱殿とは全く雰囲気が違う。この男相当な闇を抱えておる…)」
巌勝「私もだ。まゆは随分と飲んだようだな」
信長「しこたま飲んだ後で樽酒を飲み干したでなwwwまぁ飲むわ飲むわ、女子にしておくには勿体無い!」
巌勝「そんなに飲んだのか…」
まゆ「世界がギュインギュインしてるよ♪星の野郎うにょうにょしてるーwwwチョー受けんだけど」
ここまで誰もまゆに突っ込まない、否、突っ込みどころだらけで突っ込めないのが現状だった
暫くして信長が帰り、まゆはフラフラと自力で歩き三人で屋敷へ入っていった
まゆ「ちょー楽しかったらぁー」
巌勝「まゆ、こちらに来てほしい。話がある」
縁壱「兄上、今は少々無理かと…」
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