• テキストサイズ

R18夢専用 ♡ 濃蜜ドロップス

第3章 ♡そこは狂った愛の底♡ ※ヤンデレ




自然と四人はゆっくりと通りを歩くようになっていた。

桜庭惇吾(さくらばじゅんご)という少年は、照れ屋なのか何となく夢乃と隣同士になっても話さない。



「あの……惇吾くん、て…呼んでもいい?」



と、最初に沈黙を破ったのは夢乃の方だった。




「うん……まぁ、なんでもいいよ」



関西弁で話さない男の子と初めて会った。

惇吾の顔をマジマジと見ていると、晴代の言っていた通り確かに可愛い顔をしている。

零一の整った綺麗な顔とはまた違っていて、まるで小動物のような愛嬌のある顔立ちの美少年だ。

髪は日に当たると少し茶色で健康的な肌の色をしている。

なぜか夢乃は、この子は素直で優しい子に違いない。と直感した。



「わたしもね、もらわれっ子なんだ」



この子になら話すことが出来る。

そう感じて、夢乃は小声で問いかけた。



「惇吾くんは、お母さんがいなくて…寂しくない?」



惇吾は目を見開いて、夢乃を凝視した。




「寂しくない……って言ったら嘘になるかな」

「お母さんのこと、覚えてるの?」

「うん……夜の仕事してた。父親は知らないけど、俺の為に頑張ってて、それでお酒飲んでお風呂で死んだんだ」



口にこもるような声だが、はっきりと夢乃の耳に入ってくる。



「馬鹿な母親だって言われるけど、俺は母さんのこと世界一かっこいいって思ってる」



/ 112ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp