第2章 ♡アラブの王様に飼われるお話♡
そして、困ったことがもう一つ。
(んんっ…………)
モゾっと身じろぐ。
身体がわずかに熱を持って、人目がなくなると身体が疼いてしまうのだ。
そっ、と下半身に手を伸ばそうとするが、何故だか思うように手が動かなくなる。
まるで自分では慰めていけないような……。
煽る体の熱を逃がそうと、寝返りを打つ。
すると次第に意識が真っ黒な闇の中に沈み、やっと眠りに落ちるのだ。
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無数の機械音と、悲痛な叫び声。
けれど、その悲鳴達が淫らな甘い声へと変わっていく。
無機質な機械に責められて、誰もが喘ぐように『助けて』と泣いている。
どうにかしたい……。と思うのに、自分の手足は鎖に繋がれてガチャガチャと不快な音をたてるばかり。