第1章 ♡うちの姪がビッチすぎて困る♡ 完
「待て待て待て待て」
後退りながらパンツを履き直す。
そこでようやく俺は夢乃の格好に気付いた。
正座を崩してペタンと投げ出された生足と、上にはブカブカのシャツな一枚。
「それ俺のシャツだよな?」
「おじさんの匂いがする」
「やめて!傷つくから!」
「違うよ。この匂い好き」
襟を鼻に持ってきて嗅ぐな。
今でいうこの【彼シャツ】は確かにグッとくるものがある。
そして困ったことに夢乃の彼シャツ姿は、あまりにも可愛すぎ……いや、間違えた。似合いすぎていた。
これが姪でなければ、確実に野獣になってしまうだろう。
姪でなければ。
「早くそのシャツ脱いでくれない?」
「やん♡おじさんのえっちー」
「あ、ごめんそういう意味じゃなくて」
危うくセクハラ叔父さんになるとこだったわ。
そんなことを思ってると、夢乃の手が伸びてくる。
「だから、やめんか!」
「なんで?」
だから、それは俺の台詞だって。
ねぇ、なんでそんなきょとん顔をができんの?