第5章 無限城<参>
――破壊殺脚式
――龍閃群光
猗窩座の右足が目にも留まらぬ速さで動き、義勇に向かって行く。
――ウタカタ 伍ノ旋律・転調
――爆塵歌!!!
足が食い込む瞬間に汐が滑り込み、衝撃波を至近距離で放った。その衝撃で両者は吹き飛び、義勇と汐は壁を貫き、遠くまで飛んで行ってしまった。
「義勇さん!!汐!!」
炭治郎が思わず名を叫ぶと、その耳元で猗窩座の声が聞こえた。
「そうか。あいつは義勇という名前なのか」
炭治郎はすぐさま距離を取り、ヒノカミ神楽を放とう構えた。
――ヒノカミ神楽
だが、それと同時に猗窩座も拳を振り上げた。
――破壊殺
――鬼芯八重芯
――灼骨炎陽
二つの技がぶつかり合い、部屋中に衝撃波が広がりあちこちを砕き、破壊していった。