• テキストサイズ

【進撃の巨人】月と青い鳥

第9章 壁外調査 前日



壁外調査 前々日

装備の最終確認だけを行い あとは調査日まで休日となった

エルヴィンに「どんな風に過ごすの?」と聞くと

「家族に会いにいく者 恋人に会いにいく者 自主練習をする者 想いを告げにいく者とそれぞれだな…各々が心の準備にあたる時間を取っている」


「エルヴィンは家族に会いに行くの?」

私の淹れた紅茶と紅茶の葉の粉末を混ぜ込んで焼いた紅茶のフィナンシェで休憩をしているエルヴィンは微笑んだ


少し寂しげな笑顔に私はドキリとした


「私の家族は居ないよ ただ今日の午後からは忙しくなると思うから 私はずっと執務室に居るだろうな」


ティーカップを口に唇を付ける時にはいつもの顔に戻っていた

家族の話は…調査から戻ってから聞いてみよう


「忙しいって まだ仕事残ってるの?団長の所はもう大丈夫だから お昼ご飯食べたら手伝うね」

今ある書類を整理しながら言うと


「忙しいのは告白を聞いたり 不安を口にする団員を抱きしめたりしないといけないからね…カナコは居ない方がいい
私は意外とモテるんだよ あとミケも同じ状況だろうから そっとしてくれるといいのだが…」


「…分かりました 私もリヴァイ達と一緒に過ごす事にします」






バン!

「扉が壊れた」と思ったくらいの大きな音とハンジの大きな声が執務室に響いた


「エルヴィン!大変だ!モブリットが足を捻挫した!」


詳しく聞けば ハンジは壁外調査前でも実験をしていて実験結果をまとめた書類を書き終わると 資料室から持ってきた本の整理をしようと思い立った
ハンジは積み重ねていた本の整理から始めようと椅子の上に乗った

その椅子の足の下に本がある事に気付かないまま乗ったから体のバランスをくずし手を伸ばした先はただ積み重ねただけの本の柱だった

「うわっ!」


「分隊長!?」


椅子から落ちるハンジを支えようと慌てたモブリットは雪崩れ落ちてくる本に足をとられながらもハンジの下敷きなり守る事はできた…

でもモブリットは足首を捻り その上にハンジが落ちたから骨折はしてないけど明後日の調査には参加できる状態ではないらしい



「ハンジ…」


「モブリットは副長としても優秀だし 団員としての技術も戦闘も判断力も素晴らしいから本当に申し訳ないと思ってるよ!」



/ 172ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp