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【進撃の巨人】月と青い鳥

第7章 調査兵団



頭を撫でてリヴァイの目を見ると 何故か迷子の子供のような不安な目をしていた


リヴァイは私から目をそらし私の顔を胸あて包むように抱きしめた


「ちょっとアイツらと揉めた…少しだけこのままでいさせてくれ」


地下街の頃はリヴァイ ファーラン イザベルとも距離が近くて 仕事の事で3人が衝突したりしてイライラとしたリヴァイを見る事はあったけど今回のリヴァイは苦しそうだ…



「リヴァイ!ちゃんと話しをしよう どう考えてもお前1人だけ行くのが正しいとは思えない それこそ危険だ!」

「3人一緒にだろ!兄貴忘れたのか?」


ファーランとイザベルがテラスに来てリヴァイに詰め寄った


抱きしめられていた私に2人が気付いて息をのんだ

私には言えない事で揉めたのだと分かった


「カナコ……居たのか…」





「同じだな…月も星も隠れてしまえば夜の暗さは地下街も地上も変わらねぇ…」

私を抱く手に力が入る



「空の色はな…だが」

「違うよ!天井が無いのが分かるもん…全然違うよ!」

「そうだな…空が抜けてるんだ 地下とは全然違う…ここは地下じゃないんだ」

イザベルが空を指差すと 雲がきれて月が見えた

「月が…こんなに明るいんだよ 地下街とは全然違うよ…なっカナコ!」


「うん綺麗だね…ちゃんと皆の顔が見える」

私はリヴァイに身を寄せ抱きしめられたままイザベルに頷く


「どっちが綺麗だ?」

リヴァイが私の髪を梳きながらつぶやいた


「こっちが綺麗だよ…1人で見る夜空より4人で見るこの夜空が好き」


「そうだよ兄貴…いつでも4人一緒になんでも乗り切って来たんだ 壁外調査にカナコは行けないけど 3人でもきっと巨人にだって勝てるさ 一緒にやろうぜ!」


「リヴァイ…俺達を信じてくれ!」


見上げた空は雲が晴れていて星が降ってきそうなくらいの満天の星空で
大きな星が左から右へと流れていき 私は3人が壁外調査から無事に帰ってこれるように願いをかけた


私が見上げた先の夜空には星が流れているのをリヴァイは気付いた…
流れ星をしばらく見ていたリヴァイはフッと笑った

「分かった…信じよう…」

「やったー!本当に兄貴は頑固だなぁ」

イザベルは大きく口を開けて笑いファーランもホッとした顔をして笑った




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