第7章 調査兵団
地下街でのリヴァイもそうだった
考えてから効率的に仕事をしていく 何かトラブルが起こっても それも想定して人を配置してるから 小さなミスがあっても周りは気が付かない
だからいつも余裕があるように見えている
でも本当はトラブルが起きないように事前に地図を見ながら計画を練っているからで 皆が知らない所でリヴァイは仲間を守るために頭も神経も使っていた
それを表には出さず いつも体を張り仲間を率いていた…
その頃のリヴァイとエルヴィンの背中が重なって見えた
小さなキッチンが幹部棟の個室にはある 部屋に戻るとお湯を沸かす準備をして 沸騰するのを待っている間に木のトレーの上にティーカップとお皿とフォークを置いた
団長に差し入れしたオレンジケーキの残りは4人で食べるつもりだったけど エルヴィンにもお裾分けをしよう
マーブル模様が綺麗なのを選んでお皿に2切れのせる
もう少しでお湯が沸く頃に リズムのあるノック音がした リヴァイの音だ
扉を開けるとリヴァイが立っていた
「ちょうどよかった!美味しい紅茶を淹れてくれる?」
リヴァイの手を掴み引っ張るとそのまま素直に私に引かれて小さなキッチンの前にきた
テーブルにはティーポットと紅茶の缶とスプーンを置いていた
リヴァイは最初にティーポットに沸騰したお湯を注ぎポットを温める
そのお湯はすぐに捨てて 一杯分の茶葉をポットに入れると 今度は少し高い位置からお湯を注ぎ茶葉がポットの中で回るようにする蓋をして1分くらい茶葉が蒸されるのを待つ
「誰に持って行くんだ?」
木のトレーの上のセットを見てリヴァイが言った
「エルヴィンとさっき廊下で話したら まだ仕事が終わらないみたいで少しお疲れだったから差し入れするの」
茶葉が開くのを待つ間 リヴァイの背中に抱きつき耳元をスンスンと吸う
いつものリヴァイの匂いと汗の匂いと土の匂いがした 土の匂いは地上に来てから感じる匂いだ
「まだ風呂に入ってねぇから臭せぇだろ?」
「あと3日入らなくてもいける…大丈夫」
「気持ち悪りぃヤツだな 3日は俺が無理だ」
「それだけ好きって事だよ…馬鹿…」
リヴァイは蒸らし終わった紅茶をティーカップに注いだ
注がれた紅茶は私が淹れる紅茶より香りがよかった