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【進撃の巨人】月と青い鳥

第10章 出発



「用心棒だったんだね…」

「こんな足で役に立つか分からないけど ね なるべく一緒にいるから」

「うん ありがとう」


野菜や花に水をやり終わると2人で草むしりをした






。。。。。。。。。。


「地下で歴史や巨人の事を書いた本を読んだけど 分からない事が多いからモブリットが良ければ色々と教えて欲しい」


昼食を食べた後にカナコにお願いされた




『カナコはこの世界の人類では無い』

普通は到底信じられない話だが カナコが持っていた本をエルヴィン分隊長から見せられた時は肌が粟立った




「100年前までは壁の外にも人類が生存してたのならこの世界の全体の地図とかないの?
ここが大きな大陸の中にあるのか それとも島にあるのか それも分からないの?」


「100年前の資料は全て没収されて王政の中心地に集められて閲覧は禁止になっているし おそらく無断で見たら処刑されるよ」

「そんなの変だよ 地図があったら壁外調査だって もっと安全に進めるかも知れないのに…

それにこんな巨大な壁を何年かけて完成したのかも分からないんだよね…」

「そうだね…分からない事だらけなんだよ この世界は」


「塩があるって事は海があるって事だし… でもそれは地球の話だからこっちでは違うのかな…」


海?地球? カナコの言葉に耳を澄ます


「ねぇカナコ…海ってなに?地球ってなに?こっちってなに?」


本から顔を上げたカナコの瞳が揺れる かなり動揺をしていて 唇を噛み何も応えない それでもカナコを見ていると肩が震えだし手を見るとギュッと握りしめていた

握りしめている手に自分の手を重ね上から掴むとカナコ手は冷たくなっている


「そんなに怯えなくていい…ハンジさんと俺はエルヴィン分隊長から聞いて知っているよ カナコは異世界の人類だとね」

「本当に?」

「あの不思議な本も見たよ エルヴィン分隊長が知らない振りをしてくれって言ったから言えなかった ごめんね」


ホッとしたのかカナコはポロポロと涙を流す


「でも知っているのは4人だけ だからカナコも言葉には気を付けてほしい絵空事でも口にすれば危険思想だとか 何かしら理由をつけて処刑されてしまう こっちはそんな世界だから」

「はい……気を付けます」

よくできましたと頭を撫でたらカナコはやっと笑ってくれた

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