• テキストサイズ

【進撃の巨人】月と青い鳥

第9章 壁外調査 前日



。。。。。。。。。。


地上の居住権 確かにそれを手に入れる為に調査兵団に入った


書類の確保はファーランに任せている

エルヴィンの始末は俺がする

確かにヤツラまで 他の団員の目を盗み巨人と戦いながら実行できるのかは正直分からねぇ…

カナコの事になると熱くなる俺を心配してファーランは言ったんだろう



「分かってる…」

「そうか それならいいんだ」





話が終わった頃にカナコとイザベルは戻ってきて 俺とファーランにも花冠を乗せた


「みんなお揃い」


そう言って2人が笑った



「私ね保養地に行かなくなったの モブリットが足を捻挫して動けないから お世話係として 兵舎に残る事になった」


モブリット…たしかカナコの世話役してた奴か



「じゃあ明日も一緒にいれるな!」


「明日はフィナンシェでも焼こうか?調査に持っていけるし
市場に寄って買い物して帰ろう…いい?」


花冠を被った2人が俺とファーランを見た



「小さな幸せ」を沢山集めながら一生懸命生きるカナコはキラキラしていて 薄暗くて殺伐とした地下街で育った俺の宝物だ

それに地上にきてからも変わらずカナコは今もキラキラしている


ずいぶんのぼせているのだと思う


だが仕方がない…カナコの手を掴んでしまったのは俺だ



「市場に寄るなら ぼちぼち帰るぞ」



カナコは広げたシーツを畳み イザベルは買ってきたビンや残したパンを片付けていく
その間に俺とファーランは馬を呼び 外していた装備を取り付ける



「本当にカナコには弱いねぇ…俺の初対面の時とは大違い」


「当たり前だろ ケンカしに来たくせに」


イザベルと一緒に作った花冠をカナコは崩れないように袋に入れていた


「カナコは俺の宝物だからなカナコには勝てねぇ」


「ははっ 珍しく盛大に惚気たな」


「うるせぇ」




そんな会話をしながら馬を撫でていると目を細め俺とは別の方を向いた その先には近づいてくるカナコがいてじっとその姿を馬が見ている


「お前もカナコが気に入ったのか…」

そう小さな声で話しかけると目を細めたまま俺を見て鼻をすりつけてくる

「俺も気に入ってるんだ…帰りも頼むな」


馬は返事をするように鼻をブルブルと鳴らした



/ 172ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp