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【進撃の巨人】月と青い鳥

第9章 壁外調査 前日



食堂に行くと私服姿のファーランとイザベルが待っていた


「カナコ!」


元気なイザベルは私を見つけると右手を上げて走ってくる 赤毛がピョンピョン跳ねて可愛らしい


「市場に行ってパンと果物を買ってピクニックに行こうぜ!
長距離サクレキ陣形?の訓練の時にさ 花が綺麗な所があったからカナコに見せたいんだ!」


「索敵陣形だ…馬鹿」


「ちゃんと陣形と信号弾の色とか分かってれば 名前なんて違っててもいいじゃん!細かいんだよファーランは」


私に抱きつきながらファーランに舌を出した

「ったく…カナコ前だと子供だな」


「リヴァイは?」


いつも3人セットじゃないけどリヴァイが居ない


「さっき他の団員に呼ばれてた 先に厩舎で待ってろって!」


「馬に乗るの?それなら着替えてくるね 厩舎で待っててね すぐに仕度して行くから」



スカートだからズボンに替えなきゃ お財布とおしぼりと下に敷く布もいるかな

ピクニックに持って行くのも考えながら自分の部屋に急いで帰った


着替えを済ませて地下街で使っていたカーキ色のマントを羽織る

ハンドタオルを濡らして金属の箱に入れた それと乾いたタオルも一緒に大きなショルダーバッグに入れ肩に掛け シーツをレジャーシート代わりにする為に巻いて紐で結び手に持ち厩舎へと向かった



「………………」


仕事中は書類の行来や幹部への報告や相談なんかで幹部棟の昼間はそれなりに人は多い でも今日から明日の夜までは調査前の休暇になっていたから 余り人は居なかったけど…廊下の先で話声が聞こえた

そこを抜けた方が厩舎に近い 聞かれて悪い話なら執務室でするだろうから あまり気にせずに廊下の先へと歩き角を曲がった



「!」


曲がった先に居たのは…ミケと女性の団員でミケは団員を抱きしめていた


エルヴィンが言ってた事を思い出す


『告白されたり 不安を口にする団員を抱きしめたり 忙しい…』


ミケは副長で1人部屋じゃないから人気のない所で告白を聞いてるのか…自分の部屋でしてよ!って思ったけど仕方ないかな

女性の団員は私に気付いてもミケの胸に顔寄せて抱きついていた

人類の希望の為に生存率が低い調査兵団に自ら入団していても…みんな不安なんだと思った

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