第7章 ここってもしかして!
「帰ったぜ。何もなかったか?あんなに急にブラザーたちと話すことになってびっくりしただろう。」
「うん。大丈夫だったよ。やっぱりいいむつごっていいなあって思ってたところだったよ。私っこの世界にこれて嬉しい。カラ松と一緒にいられるのが本当に嬉しいの。」
「そうか。みちると離れることになった時はとっても怖かったが、今隣にいるこの奇跡に感謝しているよ。」
「それで、急なんだが、単刀直入にいう。」
「うん。」
「俺はもうお前を返したくない。ここにいてほしい。」
「え?」
「俺はお前を守るために働く、だから一緒に暮らしてくれないか?」
「カラ松とずっと一緒?」
「ずっと一緒だ。でもあっちの世界にはもう帰れなくなる。」
「え……あっちの世界に二度と戻れなくなる?二度と?」
「そう。二度とだ。さっき、デカパンに電話をして聞いたんだが、みちるはあっちの世界に帰ることができるらしいんだ。俺は、もう二度とその世界に行くことはできない。でもみちるが望めばこの世界にずっといることもできる。」
「もちろんあっちの世界にはお前の本当の世界がある。その世界に帰る方法もこっちにいるデカパンに頼めばどうにかできるらしい。まだわからないが、でも俺はもうお前と離れたくない。もう離したくないんだ。なあみちるはどうしたい?」
「え。私は……。」
正直彼女にこの思いを伝えるのは迷ったがもう、俺の中では決定付けてしまっていることだ。もう俺は二度とこの子を手放したくない。
「カラ松の気持ちはとっても嬉しい。カラ松の気持ちはとってもわかるよ。私だって離れたくないよ。でも私もあっちにいる妹とかお母さんに会えなくなるのは嫌だって。思っちゃう。でもカラ松からも離れたくないよ。ねえ。私どうすればいいの!?」
「ごめん。急にこんなことを言ってしまって。でも俺はもう離れたくないんだ。」