第7章 ここってもしかして!
下を向いて膨れっ面で俺の方を見つめるハニーは破壊的に可愛い。だが、ここはどうしても譲れない。
「あはっ!カラ松兄さーーん!?」
「あっちょっとどこ行くの十四松兄さん!あー!?カラ松兄さん!戻ってたの?」
ジーザス!これがむつ子運命というものなのだろうか。今、俺の目の前には、俺の後ろを必死で覗き込もうとするブラザーたちが居た。俺はハニーがこいつら野獣に見えないように必死で隠していた。ハニーも出て来ようとするんじゃないっ!
「おおっ。トド松に十四松今、帰ったところだ。」
「無事でよかったー!カラ松兄さん」
「心配したーっていうかカラ松兄さん、後ろに隠しているのなに?さっきから。見せて?」
「あー!十四松あれはUFOじゃないか!?」
「えUFOどこ!?!」
カラ松は逃げようとするもトド松が目の前を塞いでいるので逃げることができなかった。
「あー!カラ松兄さん女の子隠してる!」
「え?女の子!?ほんとだー!カラ松兄さん!スッゲーかわいいっすね!」
ここまでかと思うと、俺の後ろから必死に出てこようとしていたみちるが十四松に手を引かれて飛び出してくる。正直、十四松が触った部分すら嫉妬してしまう。
「あの、初めまして、カラ松さんとお付き合いしているみちるというものです。カラ松さんからお話は伺っています。」
「え!例の彼女さん!?ちょっとカラ松兄さん!?末っ子のトド松です。すごく可愛いですね。ライン交換しません?」
「ちょっトド松!?」
「あはっ君とっても可愛いね。僕は十四松ー!カラ松兄さんの彼女!?でもなんでここにいるの?」
「えっと、私の世界でカラ松さんと一緒に暮らしていたんですけど、どうしても離れたくなくて願ってたら、なんかわかんないんですけど、こっちに来ちゃいました。」
「えー!?凄いね!奇跡だねー!」
「それは凄いー!奇跡ー!」
「ねえちょっとカラ松兄さん。」
俺の方に向かってトド松が詰め寄ってくる。みちるは十四松と話して、とっても楽しそうな表情をしていた。正直腹が立つ。気にしない素振りをしながら、目では彼女を追ってしまっている。