第5章 目の前にあなたの顔
「カラ松、今度はあれ乗ろう!」
「あれか?!ジェットコースターか。楽しそうだな。」
2人して手を繋ぎその場所まで一緒にいく。2人して暑いのに手を繋いでいるから、すでに手は汗ばんでいた。
「え!60分待ち!?」
「トゥーバット。」
「あ!そういえば!いい考えが!」
「なんだ?」
「これ!おそ松さんのゲーム!」
「俺ってばゲームにもなっているのか!」
「そうなんだよ!これで時間潰せばすぐだよ!」
おそ松さんのゲームをカラ松に渡すと、へーよく出来てる!ああ俺だ!!とか、あぁブラザーたちだ、トト子ちゃん!?とびっくりしながらゲームをしている様だった。
「なんだか、自分のゲームは気恥ずかしいものがあるな。これが俺か、俺なんかいっぱいいないか?すごいな、いろんな衣装きているな俺。どの俺もギルトガイだな。俺ばっかりいる最高のゲームだなこれ!」
「どうだった??すごい、このカラ松が好きでね〜!」
「俺は全部好きかもしれない。クールな俺がたくさんだな。本当にブラザーやトト子ちゃんまで、たくさん出てくるなそのゲームには。面白かったありがとう。」
「カラ松にも、おそ松さんの魅力をわかってほしくて!」
「ああ!俺の魅力がたくさん詰まっているなそのゲームには!今度またやらせてくれ!というかまだなのか?待ち時間長いな。」
カラ松はキラキラしながら、そのゲームを食い入るように見つめて行っていた。でも暑さには勝てず、カラ松も私も早く乗りたいという気持ちで前に進んでいた。お姉さんのどうぞーという声が聞こえ、カラ松と私は後ろから3番目あたりに乗ることにした。
「ここでいいかな??」
「あぁいいと思うが、しっかりとバーを下ろせよ。バーを下ろさないと体が外に投げ出されてしまうかもしれないからな。」
カラ松は自分のバーを軽く下げて、あーだこーだ言いながらペラペラと私が心配なのか説明してくれる様だった。
「というか!カラ松の浮いてない!?やばい動いた!」
「うわあっ本当だ!みちるどうしよう!」
「カラ松が私に教えてくれるのは嬉しいけど、カラ松もじゃん!ちょっと待って!」
私は力の限りバーを押すことに成功した。ちょっと浮いていただけで、しっかりとバーは降りている様だった。カラ松はあたふたしていて、押せてなかったらしい。