第5章 目の前にあなたの顔
「うん、いなかったかな!僕も途中で気づいたけど、カラ松兄さんも出かけたい時あるよねって思って。」
「いや、それよりも僕たち、カラ松がいないことにその時気がつかなかったことの方が凄すぎるんだけど!誰か話題に出してよ!」
「まあ?1人でいたい時もあるし?俺もフラーっと出かけたい時あるし、まあ家には帰ってくるけどニシシシっ」
「俺も、カラ松いないな。とは思ったけど、すぐ帰ってくるって思ってた。」
猫と遊んでいた一松がのそのそと、みんなの座っているところへ移動する。
「じゃあ!カラ松探すか!よぉしっ兄ちゃんに続け!」
「本当に心配だよ。とりあえずデカパンのところに行ってみる?」
「うん……。そうだね。」
「あい!あい!」
「うん、そうだね行こっか!」
トド松がみんなにウインクをし、皆で一斉にのろのろとデカパンの家へ歩き出す。みんなはさすがにおかしい。これは確実に何かに巻き込まれているかもしれない。と思っていた。
「たのも〜」
「デカパン邪魔するよ〜」
「ほえほえ〜なんダスか〜。」
「あのさ〜デカパンうちの次男がいなくなっちゃってね。探して欲しいんだっ!」
「次男?カラ松がいなくなったダスか?」
「うーんそうそう!デカパンなら何かわかるかなって思ってさ。」
トド松はスマホをいじりながらも実は内心すごく心配している様子で、デカパンに早くカラ松の居場所を聞きたかった。もうどこいったのカラ松兄さん!
「うーんちょっと待ってるダス。あれがこうで、あーでこうで、わかったダス!!」
デカパンの様子を心配しながら見つめる5人。デカパンは大きな機械を何度も弄って、考え込んでいた。
「えっ!もうわかったの!さすがデカパン!」
「ホエホエ〜カラ松はこの世にいないだす。」
「えっ!カラ松兄さんがもう居ないってどういうこと!?」
席に座っていた5人が一斉に立ち上がってデカパンの方に詰め寄る。
「最後まで聞くダス、カラ松は多分別の世界にいるダス。わしにもどうやって呼び戻せばいいのか方法はわかんない。ダスが……!手紙くらいならあっちに転送することができるかもしれないダス!!」
「「「「「手紙!?」」」」