第5章 目の前にあなたの顔
「体が冷えているんじゃないか?カモーン、ハニー?」
タオルで前を隠しながらお風呂に向かうと、お風呂に置いてある椅子にどうぞ?とでも言いたげのような感じで私のことを待っているカラ松がいた。
「カラ松、やっぱりちょっと恥ずかしいね……?」
「ん?おいで、ハニーの体を温めてあげようじゃないか。」
フフーンフフーンフフーン♪カラ松は鼻歌を歌いながら、私に温かいお湯をかけてくれる。はあー気持ちがいい、いろんな気持ちも心も解きほぐされていく。案外このお風呂は2人でも大丈夫なくらいの広さだった。
「カラ松、ありがとう。今度はカラ松を温めて上げるね。」
「いいのか、あぁ、ありがとう。」
カラ松は目を閉じて股を少し開き気味にして手は股の間でぶらんとしている。何とも男らしい座り方だと思う。カラ松にシャワーをかけるととても気持ちよさそうに目を細め、その温かさに身を委ねていた。
「ありがとう。風呂はやっぱり気持ちがいいな。ハニーもいるしな。」
そう言いながらカラ松は私の腰あたりに抱きついてくる。シャワーをかけたままなので、モロにシャワーがカラ松の顔に当たった。
「わあっ!!!もうカラ松!!びっくりした!」
「うわあああ、ゴポッポポポポポポハニー、シャワーが!」
「シャワーが当たるのは当たり前だよ!なのにカラ松ったら私に抱きついてくるんだもん!」
「すまん。ハニーがいると思ったら嬉しくてな。」
「ちょっとそのまま喋るとお腹がくすぐったいよ。カラ松!」
そのまま一緒にシャワーを浴びて洗いっこは流石に恥ずかしかったから、自分達で体は洗った。カラ松はそんなハニーとかなんとか言ってたけど、私は一緒にお風呂に入っているだけで、おかしくなりそうなくらい恥ずかしかったのに、洗いっこなんてしたら、恥ずかしさで変になると思ったからそれは断った。すでにお風呂からは上がって、私は今、カラ松に髪を乾かしてもらっている。この状況が嬉しいやら恥ずかしいやら。