第4章 思いの丈を伝えたい。
私はカラ松に今まで隠していたおそ松さんグッズを全て取り出して見せる。
「カラ松今まで隠してたんだけど、私の世界ではおそ松さんというアニメがやっててね。そのファンでね。しかもカラ松が好きなの!私はカラ松ガールなの!!カラ松は私が好きなアニメの中のキャラなの!」
「俺は……こっちの世界ではアニメのキャラなのか?でもなぜ俺はここにいるんだ?」
「それは私がカラ松のことが好きで毎日のように、会いたいって私が強く思ってたからだと思う。」
「ん?……ちょっと待ってくれ、みちるは今ここにいる俺ではなくて、アニメの中のキャラの俺が好きなのか?今ここにいる俺ではなく?」
「アニメの中のカラ松も凄い好き!大好き!でも今ここにいるカラ松も好きなの!」
はっとして口を告ぐんだ思わず本人を目の前にして思いを伝えてしまった。
「みちる……?俺が好きというのは本当か?お前が好きなのはアニメのキャラである俺じゃないのか?」
カラ松の目が大きく見開かれ、私の頬に手を当て優しく包み込んでいく。手が震えているのを感じる。
「カラ松……私カラ松がずっと好きだった。こっちに来てからも今までもずっと。優しくて、いっつも私のことよく考えてくれて、私にたくさんの笑顔を向けてくれた。あなたが……好きです。だいすきなんです。」
言っているうちに涙が流れた。この人を返さなくちゃいけない、この人をあの楽しい兄弟のもとに返さなくちゃいけない!そんなことはわかっているけど、私の心は止まることができなかった。溢れた思いは涙となって流れていく。
上を向いた瞬間、カラ松は私にとても深い深い口づけをしてきた。