第2章 そんな理由での逆トリだったとは……。
裸は見るまい!と急いで居間に戻ってテレビをみていると、シャワーから戻ったカラ松も髪を拭きながら、私が大きくて押し入れの中に突っ込んでいたスウェットと何かのコラボで買った、これまた私にはでかいTシャツを着て現れた。
「カラ松さんおかえりなさい!」そう笑顔でいうと「ああ、バスタオルと服持ってきてくれてありがとうな。」って話しているカラ松はカッコ良すぎて、髪からは雫がぽたりぽたりと落ちている状態で、上気している肌は透明感もあってどことなくいやらしい。いつもの髪とは違って少し乱れている感じも目を持っていかれてしまう。改めて、カラ松ってただ痛いってことはあるかもしれないけど、こんなに格好がいいんだということに気がつく、明らかに私とカラ松だと釣り合っていないというくらい、それくらいのルックスを持っていることに気がついてしまった。
「シャワー勝手に使ってしまって、すまなかった。それとこれなんだけど、なんで俺のパーカーがあるんだ?」とはてなマークを頭に浮かべているカラ松が私に尋ねてきた。え?それ実は流行っているだよっていうと「そうなのか!?」と嬉しそうに目を輝かせながらパーカーを着ていた。推しが推しのパーカーを着ることってあるんだろうか。私はその姿にさらに嬉しくなり、どうしても写真を撮りたくなってしまった私はカラ松に写真を撮らせてくれと頼み込んだ。
「みちる写真はとても嬉しいんだが、流石にまだ髪も乾いてないし、何もセットをしていないからもう少し待ってくれないか。」と話すカラ松を横目に、私はスマホを取り出して写真を撮り始めた。心の中ではごめんと思ったけど、気持ちは抑えられなかったのだ。
「みちる?おい聞いているか?」「ごめんなさい!どうしても今の格好のカラ松さんを撮りたかったので…….。」上目遣いでそういうとカラ松は「あ、ああこの姿で本当にいいんだな。」と嬉しそうに話していた。