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現代に降り立ったカラ松くん

第2章 そんな理由での逆トリだったとは……。


 「これは夢……?」私の目の前には真っ白い光とそれに羽の生えた天使のようなものがその場所には立っていた。どこからともなく声が聞こえてきた。「お主の願いは天にまでしかと届きましたよ。一ヶ月という短い時間の中ですが、あなたが呼び出した本人を本気で好きになり、相手にも本気で好かれるならその殿方とは一生この場で過ごしていただきます。あなたに幸せな日々が訪れますように。私どものささやかな願いです。」声の主はその光が消えるのと同時に見えなくなってしまった。

 その後は、カラ松ととても楽しそうに話している私と、多分カラ松と結婚している私と、別の男性と結婚している私と、すごく辛そうで見るのも嫌になる位の泣き叫んでいる私がそこにいた。その夢はそこで終わってしまった。

 カーテンから漏れる光がとても眩しい、時刻は8時30分を差しているところだった。寝ぼけ目を擦ってカラ松を起こしに行く。すでに起きていたようで、布団は丁寧に畳まれ、キッチンの方で何かをしているようだった。「おはようみちる!今日もいい朝だな」朝からサングラスなんてなんでだろうと思いながらも、カラ松の手にはフライパンが握られ、不器用ながらも朝食を作ってくれているようだった。「勝手に冷蔵庫のものを使ってしまったが大丈夫だったか?」心配そうに尋ねてくるカラ松にひどく胸を打たれてしまった。というよりも推しが私のために朝食を作ってくれるという事実が今ここには存在している。

 「大丈夫です。いろんなもの使ってくださいね。」「そうか……ありがとうな!」ニコッと笑うその姿は、またもや私の胸を貫いていた。

 食卓に食事が並べられ、「焦げてしまったが許してくれないか。」と話しながら出すカラ松は、料理は得意ではないようだけれども私は噛み締めて食べた。本当に美味しくて、今日が休みでよかったと本気で思った。カラ松はテレビをみながら「あまりうまくはないな……。食えればいいか」ともぐもぐと口を動かしている様子だった。「カラ松さん朝食ありがとうございます!すいませんが私ご飯食べたらすぐに二度寝するタイプなんです。ちょっと寝てきてもいいですか?」「ああ、俺もちょっと疲れていたみたいで、もう少し寝ていてもいいか?」と話していた。私たちはご飯を食べてからまた寝てしまった。 
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