第14章 進物・番外編 義勇誕生日記念【※冨岡義勇】
一方陽華は、次々と箸を進める義勇の姿を横で見ていて、心の中で確信していた。
(何度も味見はして味は完璧ですし、義勇さんも美味しそうに食べてる。これでもう、冨岡家の嫁の座は間違いないです!!それに……、)
実は、陽華の誕生日の夜から、二回目的な物は訪れてないのだ。まず柱は忙し過ぎて、義勇にあまり会えてなかった。合間を縫って会えても時間がなく、食事をするか、軽い抱擁程度で終わっている。
(明日は、お館様から私も休みを頂いてます!だから、今日こそは義勇さんと、めくるめく熱い夜を…、)
軽く拳を握って頷くと、このあと起こりうる事態を想定して、予習してみることにした。
氷渡陽華妄想タイム
義「こんな美味しい鮭大根を作れるなんて、もう冨岡家の……俺の嫁は、お前しかいない。」
陽華「はうっ、嬉しいです!私、一生義勇さんに付いていきます!!」
義勇「陽華、これを食べ終わったら、一緒に水柱邸に帰って、早速祝言を上げよう。」
陽華「わわっ、展開が早いです!!」
義勇「いや、水柱邸まで待てない!今すぐにでも、お前を抱きたいっ!陽華、先に子作りをしようっ!!」
陽華「きゃーー、義勇さん待ってくださいっ!私にはまだ鬼殺がぁ、柱としての責務がぁ……、」
ガバッ!!
陽華「あぁ〜ん、義勇さーんっ!」
「厶フフ……です♡」
気持ちを抑えられず、心の声が漏れ出てることも気づかずにほくそ笑むと、義勇が驚いて陽華をチラ見した。
「っ!?」
気持ち悪くほくそ笑んでいる陽華を見て、きっとまた自分には到底理解できないような事を想像しているのだろうと推測する。が、あまり余計な詮索はしないほうが得策だと、黙って食事を堪能することにした。