第8章 指南【※竃門炭治郎】
炭治郎は何も見なくても済むように、陽華の身体を抱きしめると、その唇に食らいついた。舌を差し入れ、そのまま無我夢中で口内を舐め回していく。
(頑張れ炭治郎、頑張れっ!!俺は今までよくやってきた!俺は出来る奴だ!!)
自分を鼓舞しながら、陽華を抱き締めた格好のまま、最奥を目指して激しく腰を打ち付ける。
それでも、段々と迫り上がってくる快感が襲い掛かり、炭治郎は苦しそうに首を振った。
(そして、今日もっ!これからもっ!!…どんなに早くてもっ!!俺が、先にイくことは、もう絶対にないっ!)
「んあっ!……炭治郎、そんな…奥…ばっか、突いたら…だめっ!!」
炭治郎の背中に回した陽華の手に、力が籠もる。
(陽華の中、締め付けが強くなった。…これは…イきそうなの…か?)
びくっびくっと震える内部に、刺激されて、炭治郎の快感も頂点まで達する。
「くっ…、陽華、そんなに締め付けないくれ。……もう持たないっ!」
「んぁっ…、炭治郎…私、もう…だめ…、んうっ!」
「あぁ、陽華っ!一緒にいこう!」
炭治郎は、陽華をきつく抱き締めると、終わりを誘うように、激しく腰を動かした。
「んぁっ…、ぁんっ、……た、たん…じろぉ…、」
耳元で優しく名前を呼ばれ、炭治郎は顔を起こして、朦朧とする意識の中、陽華に視線を合わせた。
「…どうした?」
「…炭治郎、好きだよ?」
「陽華…、」
本当にずるい。今そんなこと言われたら…、俺……、
「うん、俺もだ!陽華を好きだっ、愛してるっ!…あぁ〜、もう無理だっ!出るっ!」
「んぁっ…、私も…、んぁあんっ、炭治郎っ!!」
その瞬間、陽華の身体が大きく仰け反り、中が激しく痙攣した。それと同時に、炭治郎は勢い良く自身を引き抜くと、陽華の身体の上に、激しく精をぶちまけた。
一回目とは、比べ物にならないほどの激しい快感と、達成感が身体を支配し、炭治郎は力尽きたように、陽華の上に、四つん這いに覆いかぶさると、息を荒く吐き出した。