• テキストサイズ

(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第66章 ❤︎ 初恋は実らない 宮治


そう呟いた数秒後に中はきゅっと締まり体はびくんと大きく跳ねた。あまりに素直すぎる反応に俺の方が拍子抜け。乱れる呼吸に泣きそうな表情で見つめられて、その潤んだ視線の先に自分だけ映してほしくていちかを丸ごと包み込むように抱きしめた。

「ほんま全部かわいいな。なんでそんな素直なん?」
「……ぅぅ」
「大丈夫?」
「……うん…平気」
「俺がええよって言うてからイクんとか男の心理解しすぎやろ」
「……ぇ、と。なんか、体の内側から気持ちいいって感じちゃって、一瞬訳分かんなくなっちゃった」
「イッたんは初めてやないやろ?」
「うん。でも、こういうの久しぶりだったから。今は思考が追いつかないみたいな感じ」
「そら尚更都合がええな」
「え?」
「こっからは理性とかいらんもん全部捨てよや。俺、ありのままを全部いちかにさらけ出したい」

早く触れたくてもどかしさを感じながら上着も肌着も一気に脱ぎ捨てた。肌が空気に晒されるのが涼しくて心地いい。いちかに気付かれないように一呼吸置いてから改めてこの現実を自分に問う。それでも俺の気持ちは揺らぐことはない。

「ゴムとか面倒やし着けへんから」
「でももし…」
「ええんや、それで」

全部壊れたんならまた一から造り直せばいい。いちかの言いかけた〝もし〟の続きに未来があるならそれに賭けたい。

「いちかとなら俺はどうなってもええねん。諦めることが唯一の正解やったのに、その正解に背を向けてこのクソほど重い愛情引き摺って生きてきたんやから覚悟も責任もとっくにできてんねん」

好きという言葉だけでは表現できないくらいに大きくなってしまった感情は名前のない関係のボーダーラインすら曖昧に消し去る。

「愛してる。これからも、何があっても、俺がいちかの一番近くにおって守るから」
/ 1333ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp