第55章 ❤︎ 射精管理 宮治
「…っ、あかん、それはあかん」
「気持ちええってことですよね?」
嬉しそうに柳瀬は微笑む。先端から唾液が伝う谷間に流れる。潤滑剤代わりになった唾液は俺のものを優しく包み込んで絶妙な舌使いが裏筋を攻める。
「あ…っ、ぁ……っ」
情けないほどに息が荒くなる。俺やって柳瀬のことを意識してなかったわけやないし、卒業したら俺から告白したろって思ってたか。溜まってたってのもあるし好きな女にこんなんされたら我慢やって限界がある。
「一旦、マジで…、止めて」
「なんで?」
「柳瀬のこと汚してしまうかもやから」
「それはダメ」
「やろ?やから、な?」
ダメの言葉に解放されるのかと期待したのに、きゅっと根本を指で締め付ける。
「ちょ、ぉぉ…」
「…苦しい?」
「当たり前やろ…」
「ほな私と付き合うって言うてくれたら自由にしてあげますよ?」
「それは卑怯やぞ」
「だって店長やってほんまは私のこと好きなくせに…」
「大学、卒業したらな…って言うたやろ?」
「嫌」
「嫌って言うてもケジメみたいなもんで…」
「そんなんいらん。待てへんの…。私が」
根本をきつく握ったまま口全体が迎えに来るように粘膜に埋もれていく。じゅるっと吸い上げられるとそのまま全部持ってかれそう。
「ほんま、それ、無理やから」
目の前がチカチカしてきた。あの世逝くんとちゃうんかってくらい意識も朦朧としてくる。
「ほな、私のこと好きになってくれますか…?」
「アホ。好きに決まってるやろ」
普段やったらひた隠しにする本音もこんな無防備な状態ならどんな理性をもってしても無駄な抵抗。男の悲しい性には敵わへんのやな。
「よかった。じゃあ、イッてええですよ?」
満足気に笑った柳瀬が指の力を緩めて快感がマックスの状態で解き放たれる。舌が優しく包み込む口の中で思いっきり果てる。飲み込みきれなかった白濁液が柳瀬の口から溢れる。それが淫夢のように官能的で俺は気の利いた言葉一つかけれずにただ見惚れていた。