第54章 ❤︎ 京谷健太郎×夢主=ブラックな岩泉一
煽るような言葉にずっと黙っていた京谷が今にも殴りかかりそうな勢いで俺を睨みつける。そりゃ純粋な気持ちでいちかと会う約束をしていた京谷にはさすがに悪い気もする。
「そんな睨むなって。嫌なら帰ればいいんだからよ…」
「いや、帰りません」
「強情だよな、昔からお前はよ…。ま、俺は嫌いじゃねぇけどな。ほらいちか、尻持ち上げろ」
「……嫌。賢太郎君、お願い、見ないで」
「見せてやればいいじゃねぇか」
「やだぁ」
「うるせぇな」
乱暴の両胸を掴み、下着の上からでも触れた突起をキツく摘み上げた。体を仰け反らせ“ひぅ…っ”と情けない声を出して途端に大人しくなる。
「こういう性癖持った女相手すんのは覚悟いるぞ?」
「岩泉さんに負ける気ないですから」
だからやめとけ。そんな遠回しな忠告も京谷には通用しないらしい。京谷の言葉に思わず口角が上がる。アドレナリンが流れっぱなしような高揚感に色めき立てられていた。