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(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第53章 ❤︎ 俺のものだから返してもらうだけ 及川徹


今の俺ならあんな選択なんてせずに素直に“待ってて”って言ってたと思う。

「私が何年待ってたと思ってるの?」
「………ごめん…。それは岩ちゃんからも聞いてる」
「待ってて、の一言でよかったのに」
「ごめん。俺も誰かのものなるいちか を見て、今になって後悔してる」
「徹の知らないところで一人勝手に幸せになってやろうって思ってたのに…、馬鹿」
「…うん」
「こんな再会したくなかったよ…」

いちか を置いて日本をたつ時に感じた胸の痛みと同じ痛みが締め付ける。痛みを受け入れながら心の中でいちか との未来を繋ぐ僅かな望みを思い描く。それがどんなに不謹慎であってもここで選択肢を間違えるともう二度といちか は俺には振り向くことはない。

「声、震えてる」
「うるさい」
「泣かないでよ」
「だから徹にだけは会いたくなかったの…。二度と、永遠に……」
「でも…、そうはならなかった」
「最悪だよ」
「ねぇいちか …」
「何よ…」
「好きだよ、…今でも」
「………え?」
「綺麗だよ、世界一…。この純白のドレスも本当は俺が着せてあげたかったのに」
「なん…、で」
「自分でもどうしてこんなこと口走ってるのか分からない。でもいちか をもう一度取り戻したい。この展開含めて運命なんだろうなって思ってる」
「やめてよ、今更」
「うん…。ごめん。でもさ、花嫁姿のいちか を見たら誰にも渡したくないって思ったんだよね」
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