第48章 ❤︎ 処女相手にあまぁいセックスをするイケオジ岩ちゃん

「…泣くな」
「泣きたくないのに涙が勝手に。…ごめんなさい」
「頑張ったな」

思いもよらなかった優しい言葉にきゅっと胸が締め付けられた。一方的に募らせていた気持ちが緩やかに流れ出す。

「ねぇ、なんで…っ、こんな丁寧なんですか」
「後悔させたくねぇんだよ」
「こんなに優しくされたら一生忘れられなくなっちゃう」
「俺だってお前の大事な初めて奪うんだからそれなりの覚悟してやってんだ…。最悪、お前が傷つかねぇ様にって」
「先輩が、好きです…」

口にしちゃいけないけど、今はそれ以上の言葉が見つからない。

「奥さんいるからずっと言わなかったんですけど。……大好きでした」
「いちいち言葉にしなくてもなんとなく気付くわ」
「ですよね…」
「なら俺も言わせてもらうわ。ほんとはいちかが少しでも嫌がったらすぐに止める気だったけど、無理だわ。だきてぇ」
「………え？」
「いちかがすげぇ可愛く見えんだよ」

言い残してベッドサイドの小さな箱に手を伸ばす。冷たい空気が触れるのに熱い。恋人でもない人に抱かれる。ふと現実に戻れば矛盾だらけだ。もっと罪悪感があるのかと思ったのにそんなものはどうでもよかった。心の奥底から欲しいって本能が震えてる。