第47章 ❤︎ 岩ちゃんだって男の子なんだもん
さっきまであんな恍惚とした顔してたのに落ち着いた後は冷静に脱いだスカートの中から出したハンカチを口に当てて体液をふき取る。
「別に口の中に出してよかったのに」
「あれで出してたら絶対咽るだろ」
「でも、なんか物足りない…」
「俺イッたばっかなんだけど」
「一だって、し足りないでしょ?」
挑発するような視線で俺を見て片方のスカートのポケットから出したのは避妊具。
「…最後までして欲しいって言ったらだめ?」
なんでこいつはいちいち可愛い言い方しかできねぇんだよ。こっちの気も知らねぇでよ。
「全部想定してのことかよ」
「私だって一にされっぱなしは嫌だもん」
「じゃお前からしてくれんの?」
「…いいよ?…上乗っていい?」
「……好きにしろ」
かっこつけてみる割にこのやりとりだけで復活する単純さが憎い。慣れない手つきで避妊具をつける仕草さえも期待感が高まっていく。
「着けんの下手くそだな」
「あんまりしたことないもん。させてくれないじゃん」
「着けるとこなんか見られたくねぇだろ」
「でも、私が着けるの、ちょっとやらしいでしょ?」
なんつー確信犯だよ。こんなやり方誰に教わったんだよ、マジで。
「頼むからこれ以上煽んな……」
ため息をつきながら便座に腰かけてその上からが馬乗りになって腰を下ろす。ゴム越でも感じるぬるっとした感触に触れて重力に任せるようになんの抵抗もなく受け入れていく。
「おい。俺、なんもしてねぇのになんでこんな余裕なんだよ」
「待って、私、そんな余裕ない。……中、一でいっぱいで苦しい」
「奥まで咥え込んでよく言うわ」
「も、少し、待って?」
熱い吐息を吐きながら“んっ”と体を捩らせるとナカはきゅっと締まる。激しく動かなくてもこうやって繋がってる感触は物足りねぇけど堪らなくいい。