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(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第45章 ❤︎ もしも岩ちゃんがスイミングインストラクターだったら…


この日もいつものようにクロール、平泳ぎなんかを適当に泳いでいく。隣のレーンにいた見知らぬおばさんにも“上手ね”なんて誉められれば悪い気はしない。調子に乗っていたせいでおばさんからの無茶ぶりにものったしまったんだけど…。

「ねぇ、あなた。いろんな泳ぎができるみたいだけどバタフライは泳げるの?」
「バタフライですか?昔は泳げましたけどでも今はもう無理ですねー」
「あら、そんなことないわよ。体はちゃんと覚えてるわよ。ちょっと泳いでみなさいよ」
「今ですか?無理です、無理無理」
「なんでもね、やる気になったらできるもんなの。あなた若いんだからできるわよ」
「いやほんと無理ですって」
「大丈夫。おばちゃんが見ててあげるから出来るわよ」

いやどんな理屈だよ…と思いながらもこのおばさまの圧と勢いに勝てず結局泳く羽目になってしまった。



だけど案の定進みは悪いし無駄に水しぶきあげちゃうし変に注目されちゃうし…。自分で思った以上に情けない姿だった。

「ほらー!出来るじゃない」

おばさまは嬉しそうに私に拍手を送ってくれるけどどこがバタフライなんだろうか。全然フライしてないし多分知らない人から見たらただの溺れてる人だろう。

「まぁ出来てるかどうかは不明ですけどね」
「私も頑張らなくっちゃ!あなたも頑張るのよ」
「そうですね。もっと頑張ります…、はい……」

たった50mしか泳いでないのにどっと疲れが押し寄せる。適当な返答にもおばさまは満足そうに隣のレーンで泳ぎ始めた。

もう二度とバタフライなんて泳ぐもんか…と思いながらも私もウォーキングに切り替えてトレーニングを続けた。
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