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(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第45章 ❤︎ もしも岩ちゃんがスイミングインストラクターだったら…


就職も無事に決まり大学生活も残すところあと半年と少しとなったとある昼下がり。私はその辺りを適当にぶらつきながらブームの去ったタピオカドリンクを味わっていた。

信号待ちで立ち止まり、ふと視界に入ってきたのは大きな窓に反射するように映る等身大の自分の姿。

「……え?私こんなに太かったっけ?」

その姿に絶句した。思い起こせば一人暮らしをいいことに不摂生な生活をして三年半。体重はなんと10㎏増…。もちろん何度も運動したり食事をダイエットフードに切り替えたりしたけど続くことはなかった。呑気に底に溜まったタピオカを吸い上げてる場合ではない。

絶望感と焦りが襲ってきて目眩すら感じる。よろけそうになる私に手を差し伸べるかのように“あなたもプールで楽しくダイエット!膝や腰への負担も少なく無理なく続けられます!”と書かれたポスターのフレーズが目に止まった。

「青葉スイミングスクール…」

中高年や高齢者に向けた文言であろう勧誘ポスター横の大きな窓からは中の様子が見えた。そして私の思考を停止させハートを射止めたのはインストラクターさんの姿。筋肉質な体にドストライクな男前なお顔。

その瞬間、某バラエティ番組でダイエットの神が舞い降りる瞬間のBGMが鳴り響いた。

どうせダイエットするならモチベーションが必要だ。社会人になるまでに元の体型に戻って新しい生活を胸を張って送りたい。ならば思い立ったが吉日。私はタピオカドリンクを片手にスイミングスクールの扉を開けた。





だけど実はこの選択、結果的には私にとって大正解だった。

というのも平日の昼間の利用客なんて年配の人ばっかり。少々太っていても泳ぎが下手でもなんにも気にしなくていい!しかもあのイケメンのインストラクターさんもいる。引き締まった体と丁寧な指導、何よりプールを見つめる真剣な眼差しに笑顔に私のやる気スイッチも入りっぱなしだった。
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