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(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第44章 ❤︎ そうだ!ラブホに行こう! 岩泉一


好奇心でうきうきな私とは正反対な一君の手を取りエレベーターへと向かった。ラブホに行ってみたいって言ったのは私の方だから付き合わせちゃったのは少しだけ申し訳ない気もしたけど。

階段を昇り、指定された部屋番号の書かれた扉を開ければそこは本当に夢の国だった。部屋の中の装飾にはパステルカラーで染まり、某原宿系アーティストの世界観そのもので、極めつけは部屋の真ん中に置かれたメリーゴーランドだった。

それは子供用屋内遊園地においてあるようなメリーゴーランドで、大人が乗っても大丈夫なのかとさえ疑ってしまう。いきなり原宿系に寄せた空間に加えどちらかというと田舎系カップルな私たちにはどう考えても不釣り合いな部屋だった。

「お前そもそもペガサスじゃねぇし。馬だし」

メリーゴーランドの無表情な馬にツッコミを入れるようにペシっと叩く。

「これはきっとホテル側の粋な計らいなんだよ。匠の技的な」
「けどこんな部屋のど真ん中にメリーゴーランドなんで置くか、普通…」
「可愛いと思うけどなぁ」
「しかもこれ…。二人で乗るのか…?」
「お馬さんふたつあるからそうなんだろうね」
「おかしいだろ」
「私と一君が乗るとすごいシュールな絵面になっちゃうよね」
「ラブホが何を目指してるのか俺には分からねぇ」
「ペガサスとかユニコーンって流行ってたじゃない?女の子サイドなんだろうね、多分。…でもネットにあったみたいな露骨にSMプレイの部屋とかよりかはいいよ」
「けどそっちの方が趣旨はっきりしてんだろ?」
「やだ一君、SMに興味あるの?…もしかして縛られたいとか?なら、蝋燭垂らしてあげようか?」
「ザケんな。なんで俺がM設定なんだよ」
「だって及川君が言ってたもん…」
「は?」
「もちろん冗談だと思うけど…」
「………今度覚えとけよ」
「冗談だって。もうそのくらいで怒んないでよ」
「言っとくけど俺はMじゃねぇかんな」
「そんなの彼女の私が1番よく知ってることじゃん」
「だったら誤解されるようなこと言ってんじゃねぇって」
「……確かに、そうだね。…わかった気をつける」
「お前、ほんとに分かってんのか?………ったくよ。ラブホひとつでなんか疲れたわ」
「あ、じゃあお風呂入れようか?」
「俺はシャワーでいい」
「じゃあ私もシャワーにしよう。後で一緒に入ろうね」
「俺はちょっと横になるわ」
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