第43章 ❤︎ 俺はまだ本気出してないだけ 岩泉一
「なんだよ。いつもよりめちゃくちゃ感じてんじゃねぇかよ」
「先輩、やだぁ…っ、ね、こんなの恥ずかしいよ」
「じゃあこうされて感じてんの誰だよ?いつもより濡らしてるくせに」
「先輩のだもん…。私のじゃない」
「まだそんな口聞くの?お前…」
また余計なことを口走ってしまった。顔をあげたかと思うといきなり指2本が充てがわれて奥まで突き込まれる。
「んぁ…っ」
「ほら、二本なんて余裕じゃねぇか」
指がぐるっと回転するだけで体中に溜まった熱と疼きが弾けるように頭は真っ白になった。荒い息と軽く痙攣する体…いつもは先に達したら必ず動きを止めて私が落ち着くまで待ってくれてたのにまた指を奥に突き入れゆっくりと掻き回すように動きをつけていく。
「ね、待って。…イッた、ばかりだから」
「気持ちいいんだろ?好きなだけイケよ?」
「いやっ…これ以上は、も、やなの…」
「何が?どう嫌だって?」
視界に入った部屋の鏡に映る自分はいつか見たアダルトビデオの女優のように言葉で責められて言葉にならない言葉で乱れては喘いでいる。指で触れられるところ全部が気持ち良くってイッてもやめてくれなくて下半身に熱が篭っていく。
「も…っ、我慢できなるなるからぁ」
「我慢すんなって」
「んぁ…っ、ぁっ、…やだ」
「ここ、だよな?この奥んとこ…」
「ぁ、あーっ、やっ、ぁ…ごめ…、なさい…」
脳の抵抗を全て振り切って体は素直に反応する。先ほどよりも大きな痙攣に体は仰け反りいつもとは違うサラサラと滴り落ちる体液が太ももを伝い濡らしていく。指が引き抜かれる度に飛び散る透明な体液。快楽が隅々まで巡った後は体は力が抜けきりだらりと項垂れた。