第41章 恋する細胞 岩泉一
あー……、今日も格好良かったな。お風呂の中で思い出すのは岩泉君のジャンプする姿。思い出しても眩しく見えるくらい映像が焼き付いて頭を離れない。
今まで感じたことのない高揚感。これはアレなのかな、す、す、すき………??いや憧れ?っていうかもう遅い?手遅れ?チョロ松も吃驚なくらいチョロいよ、私…。
後で泣く前にこれはあくまで友だちとして好き、と言うことでどうかどうかこれ以上好きにならないでと願う。
お風呂から出た後、岩泉と約束した通り意を決してメールを送った。なんと書いて送ればいいのか悩みに悩んで“お疲れ様でした”の一言だけ。
すぐに既読になって、“明日もよろしく”という言葉と笑顔のスタンプ。それだけで息も止まってしまいそうなくらい胸がいっぱいになって苦しい。とても抑えられそうにないこの思いに名前をつけるなら、“恋”が妥当なのかもしれない。
でもね、膨らんだ思いはいつか弾けて、ミニトマトみたいに中身も弾け飛んでしまって、……ねぇ、そしたらどうなるんだろう。