第40章 ❤︎ 電車の中のハプニング 鎌先靖志
いちかとは付き合いも長いし体を重ねたことは何度もあったけど、バスタオル姿のいちかとこの非日常な空間、明るい場所で映るその白い肌に不謹慎ながらも興奮している自分もいた。
「ほらタオル外せ…。洗えねぇだろ」
俺の言葉に素直に応じて覆っていたタオルを外していく。柔らかで滑らかな白い肌が露わになり、形のいいふたつの膨らみに思わず喉を鳴らしてまう。泡立てたスポンジを肌に馴染ませるように優しく擦っていく。シャワーの水音だけが響くその場でいちかと目が合うと俺は堪らずその唇に口付けた。
「……ん」
俺に応えるように舌が絡み合い遠慮がちな舌先に触れると噛みつくようにキスをする。
「……っんん」
いつもはすぐにスイッチが入っていちかの吐息を聞くだけで我慢できずに無理矢理に抱いたこともあった。“先輩は待てを覚えてください”なんて嫌味も言われたけどこの声も表情も全部俺のものにしたくて味わいたいって思ってしまうくらいに欲をかき立てられる。
「…先輩」
「悪い……ちゃんと消毒しとかねぇとな」
「なんかキスだけでクラクラしちゃって…。シャワーだけ済ませてベッドに行くのじゃだめですか?」
「だめ…。ベットに行くのは後からな?クラクラすんだったらそこの手すり持って」
「え…?」
「いちかをそこで立ってるだけでいいから」
手すりをいちかの腰を少し上げるとその場にしゃがみ込んでそこに顔を近付ける。
「や、だめ…。先輩っ、恥ずかしいです」
「消毒」
「ならシャワーで洗い流して…っ、ねぇ、だめだから」
「俺がそうしたいんだよ」
「でも…っ、そんな、…んあ…っ」
俺は構わずに舌を這わせてた。嫌なことをもう思い出させないように、俺でいっぱいになってしまえばいいとそう思いながら俺は無我夢中でキュっと閉じたままの部分にも舌を進めていった。