第37章 ❤︎ 飽くなき探究心と勇気を持って澤村大地は購入ボタンを押す
「俺ばっか気持ちいいセックスって意味ないだろ?」
「そんなことないよ」
「でもちゃんと感じてるようには思えない」
そりゃ俺がもっと上手くできたらこんな道具なんて頼らなくて良かったのかもしれない。でも俺だけが気持ちよくっても意味ない。ちゃんとから求めてくれないと虚しいだけだ。腕の中でジタバタと動く体を抑えながら中心を捉えてスイッチをONにする。
「ひっ、あぁ………っ」
低音が触れてその振動が伝わった瞬間、体の仰け反らせて思っていたよりも大きい反応を見せた。
「それ、外して、大地っ」
「ダメ。なぁ、どんな感じ?」
「だからやだって」
両脚をきゅっと閉じようとするのを手で制止して開かせる。布団も剥ぎ取って剥き出しの性器が露になり、さっきの名残が残っていて触れると水音を奏でる。
「だったらもう少し試そう?」
さすがに嫌がったままで無理矢理進めるのは俺も胸が痛む。でもいつもより上擦った声と小刻みに震える体は普段見せない反応で、もっと見たいと欲深くなる。
「っ、………いちか」
啄むようなキスを繰り返しながら、スイッチを弱から強へと進める。
「んぅ………っ」
「気持ちいいのか?」
「ん、ぁっ。………分かんないっ」
荒い呼吸にかわってなにより驚いたのは今まで汗一つかかなかったのが触れる肌はしっとりと濡れている。震えるローターの先も愛液で濡れて滑り位置が定まらない。思えばこんなに濡れているのも初めてで、指を滑らせるとそのまま飲み込まれていきそうだった。
「めちゃくちゃ濡れてきてる」
普段の俺の努力ってなんだったんだよ…って嫉妬心もあるけど止められない。